糸島市南風台 岸田裕介
私は、前原生まれの志摩育ち、生粋の糸島人42歳です。
ランニング歴は11年、学生のころはバスケットボール、登山などをやっており、ランニングを始めたのは社会人になってからです。
ここ7年間は、フルマラソンからは遠ざかっていて、大会に出てもハーフマラソンまで。最近は「糸島110キロウォーク」に出場し、毎年上位を目指しています。
そんな私が、たまたま福岡マラソンに当選したのをきっかけに、久しぶりにマラソンに向けて本格的に練習することになりました。
これまで5回フルマラソンを走った中での自己最高記録は、8年前につくばマラソンで出した3時間3分55秒です。幸い、ISCの吉田さんに誘われて今年初めから始まった「福岡マラソン攻略講座」に第3回目から参加させていただいていました。独学でがむしゃらにやっていた頃に比べて、小島先生の指導は理論的かつ実践的で、自身の練習に役に立つものばかりでした。
中でも最も効果があったのは、フォームの改善でした。走るフォームというのは人それぞれ千差万別で、市民ランナーレベルでは、なかなか自分では矯正しにくいものです。
小島先生は「背伸びランニング」なるものを提唱しており、平易な言葉で身体の重心を上に持ちあげスムーズに体重移動する方法を教えてくれました。これで、いわゆる「腰高フォーム」を手に入れた私は、楽にスピードを出して長い距離を走れるようになりました。
このほかにも、ショート(ロング)インターバル、ペース走、クロスカントリーなど、これまでわかっていたつもりの練習も、プロのトレーナーによる説明を聞いたり実際の動きを見たりすることによって、毎回新しい発見がありました。
効率的な動きが身についたところで、夏場から秋口までに月間320~360キロを走り込み、小島先生からマラソン直前の調整の仕方も学んで、福岡マラソン当日を迎えました。
狙うのは、ズバリ2時間台です。これはサブスリー(3時間以内でゴールすること)と言って、全市民ランナーの憧れとなっています。マラソン全完走者の3%ほどしか存在しないとも言われています。
心配された雨もスタート直前にピタリとやみ、気温、湿度ともに絶好のコンディションとなりました。天神のど真ん中を交通規制して走り抜ける興奮と、記念すべき第一回大会に参加できた幸運をかみしめながらスタートしました。
レース中、驚いたのは途切れることのない沿道からの応援です。子供さんからお年寄りまで、その地域の方々が本当に大きな声を張り上げてくれます。海沿いにはさすがに人はいないであろうと思いきや、海に浮かぶヨットから応援の声が聞こえてきます。
これらの声援は私を勇気づけ、走り続ける気力を与えてくれました。
また、地元糸島に向かってゴールを目指すとあって、家族はもとより、友人、ご近所さんまで、たくさんの知人がコース上で私を見つけてくれて励ましてくれたのも、たいへん幸せなことだったなあと思います。
今回のレースはとても調子がよく、最初から最後までほぼ一定のペースで走ることが出来ました。一番きつくなる35キロ地点、二見ヶ浦以降ではバンド演奏やよさこいなど、ここ一番でランナーたちを鼓舞してくれる催しが行われています。
またこの付近の給水所でボランティアをしていた(最近会っていなかった)友人が、腹の底から自分の名前を呼んでくれ、はっとするとともに鳥肌が立つほど感動し、何が何でもこのペースを維持してゴールしてやる、という気になりました。
最後の3キロほどは、予想通り苦しみながらゴール。
タイムは2時間55分51秒、ついにやりました。この半年間、ほぼ毎日、雨の日も炎天下の日も練習してきましたが、ここまでやって来られたのは、いろんな方々の力に支えられてきたからです。ISC関係者、一緒に練習してきた仲間、福岡マラソン事務局ならびにボランティアの方々、激励してくれた友人、コーチ、そして家族に感謝したいと思います。
スタートからフィニッシュまで、本当に楽しい42.195キロでした。最高の大会をありがとうございました。また来年も走りたいです!
参考(5キロ毎のラップとスプリット)
5km 20分57秒 (20分57秒)
10km 20分44秒 (41分44秒)
15km 20分30秒 (1時間02分12秒)
20km 20分49秒 (1時間23分02秒)
25km 20分28秒 (1時間43分30秒)
30km 20分43秒 (2時間04分14秒)
35km 20分52秒 (2時間25分07秒)
40km 21分28秒 (2時間46分35秒)
42.195km 09分17秒 (2時間55分51秒) ネットタイム 2時間55分33秒